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飯田商工会議所

飯田商工会議所
地場産業
豊かな自然と文化風土が、飯伊地場産業の基盤です。

地場産業信州の南に位置する飯田・下伊那地方(飯伊地方)は、東に南アルプス国立公園、西に中央アルプス県立公園、南に天竜奥三河国定公園という雄大な自然の景観に包まれています。

古くから三州・遠州・秋葉の三つの街道がこの地を通い、人や物の交流が活発に行われてきました。また、それに伴い、多様で個性豊かな文化が形づくられてきました。雅な街並みの残る山の都・飯田市と、それをとり囲む町や村には、今なお往時の形そのままの、貴重な文化財や民俗芸能を数多く見ることができます。

この豊かな自然と文化の息づく土地で、人々は長い時を重ね、自然とのやりとりを通し独自の生活技術を創り出してきました。それらの技術は時代と共に、地場産業として大きな実を結んできました。江戸時代には水引・染色・織物・漆器等の産業が発達しました。戦前戦後には農家の副業が工業化された凍豆腐や漬物・菓子・皮革・メリヤス等が興り、他地域では見かけることができない数多くの地場産業が発達し、現在も地域経済を大きく支えています。

地場産業昭和30年代の中頃からは企業誘致を積極的に展開し、昭和50年の中央自動車道の開通により地域全体が大きく活性化され、地場産業とハイテク産業がバランスを保ちながら飛躍してきました。

いまリニア中央新幹線の取り組みをはじめ、東海地区の工業ベルト地帯と結ぶ三遠南信自動車道も建設が始まり、飯田・下伊那地方は大きな未来に向けて躍動し始めています。

[関連サイト]飯伊地域地場産業振興センター
[関連サイト]ビジネスネットワーク支援センター
技 - tech -
技着実に進む伝統技術。
信州の小京都、飯田の街には、さまざまな文化、伝統の技が今に、伝えられています。その繊細で雅な感性に裏打ちされた「技」が工芸品の隅々にまで生かされ、さらに新しい産業に受け継がれ発展しています。

水引
水引飯田の水引生産は、元禄時代に飯田藩主の堀親昌の殖産興業として始まり300年近い伝統を持ち、現在では全国の70%を生産しています。信州の清澄な自然と飯田地方の上品で繊細な感覚を活かし、心のこもった品として全国から厚い信頼を受けています。
家具・木工芸品
水引豊富な森林資源を背景に、明治時代には漆器製造が最盛期を迎えました。人間の優しい思いやりに溢れて手作りの良さ、自然の恵みである木材杢目の美しさを生かし、消費者ニーズを確実に捉えた、付加価値の高い家具・木工芸品が造られています。
皮革
水引飯田の皮革は昭和20年頃から始まりました。欧米の最新鋭設備を積極的に導入して次々と新製品を開発し、クツ用・袋もの用・カバン用・椅子張り用と多様な皮製品に対応し、業界のトップに育っています。
紬・絹織物・染色
紬・絹織物・染色飯田紬は江戸時代製糸用繭を出荷した後の屑繭をつむいだ糸で織った地織紬で、昭和50年に伝統工芸品に指定されています。無地、色縞、絣柄模様は素朴な飯田紬の三大特長です。また、飯田地方の染色は寛政3年、今から200年前「鮫小紋」という微細型染めが始められ、養蚕景気による地元消費の拡大と共に発展しました。伝統工芸的な製造方法を継承し、本場京都にもない古い技法が残されています。
ニット・メリヤス
多品種少量生産に対応するため、全国に先駆けてコンピュータ編機の導入を行い、合理化・省力化を図り、消費者ニーズにマッチした製品づくりが行われています。

焼物
焼物慶長14年(1609)頃から始まった焼物は、江戸時代から明治にかけて管内に10を越える窯が生まれ、日用雑器が焼かれていました。現在は天龍峡焼・阿南焼などがあります。
その他
瓦・傘・装身具…と、飯田・下伊那の伝統技術は多様に広がり、さまざまな製品を生み出しています。風土と歴史と、人々の着実な生活技術の積み重ねが、今日の多彩な地場産業を育んできました。
瓦傘
食 - foods -
食清澄な水と空気を活かして。
信州でも比較的温暖な飯田下伊那地方は、その自然風土を活かした漬物・味噌など滋味豊かな郷土食・保存食が伝えられてきました。一方、古くから京文化の影響を受けた上品な気風が菓子づくりなど、「食」文化に色濃く反映しています。豊かな自然と雅やかな気風に培われて発展してきた飯田下伊那の食産業は、これからも大きな飛躍が期待されています。

漬物・味噌・醤油
漬物・味噌・醤油信州といえば味噌・漬物といわれるほど全国的に有名です。気候風土が最適地である「信州味噌」は全国の約30%を占めます。漬物は昭和初期の「山ごぼう」「大根の味噌漬」から始まり、その後の需要の高まりにともない野沢菜・なす・梅・きゅうり・山菜等の味噌漬けや塩漬・醤油漬等さまざまな商品が生産されています。
菓子
菓子明治25年に下伊那菓子組合が設立され、大正時代には、既に241の菓子工場がありました。昭和35年の「栗しぐれ」の大ヒットを契機に全国に市場を拡げ、菓子産地としての地位を確かなものにしました。水分を30%以下にして日持ちを良くした半生菓子は、全国の40%を生産しています。
凍豆腐
凍豆腐豊富で良質な水と、冬の厳しい夜間気温。凍豆腐の生産は、この自然条件を活かし、約130年前の江戸期に、農家の副業として始まりました。その後たゆまぬ技術革新により、食品工業として確立し、現在では全国シェアの60%を生産しています。
清酒
清酒特上の水と、良質の酒造米。このうえない自然条件に加え、信州人持前の研究心で磨き上げたお酒です。昭和19年、当地方にあった37軒の酒造メーカーが合併して現在のお酒が生まれました。
お茶・ゆべし
お茶・ゆべし天竜川の川霧がたちこめる恵まれたこの地の風土は、良質のお茶を生産します。また、ゆず・くるみなど山の恵みを上手に活かした「ゆべし」は、保存食・山里の珍味として人気を集めています。
ハム・ソーセージ
ハム・ソーセージこの地の畜産の発展に伴い、ハム・ソーセージの製造は昭和33年より始まりました。原料の、製造から流通に至る一貫生産の中で、地域の食肉流通の近代化が図られています。
ハイテクノロジー
ハイテク精密・電子・光学
高度な技術文明の発展に伴い、この地方は、精密・電子・光学工業の集積地として大きく発展してきました。これらはオプトエレクトロニクス・メカトロニクスなどの複合的な技術として、将来に大きく発展しようとしています。

共同受注センター【飯田ビジネスネットワーク支援センター】の概要

1.設立の目的
飯田・下伊那地域の工業は、電機機械や精密加工などを中心に多彩に発展してきましたが、大手企業の海外シフトによる受注の減少、コストダウンの要請などのほか、高度技術の不足、従業員の高齢化など多くの課題に直面しています。そこで、この地域の企業が保有する知能、技術、市場などの経営資源を実質的に連携させ、共同受注や大手企業との連携、新産業分野の開拓や情報の受発注ができる「支援センター」を第三セクターで設立し、受注確保や地域産業の集積化・ネットワーク化を進め、地域産業の振興を図ることにしました。

2.事業の内容
(1)飯田下伊那地域を工業集積地として全国にPRし、センターに寄せられる受発注情報を登録企業に紹介し、ビジネスの仲介を行う。
(2)全国各地の異業種交流会とネットワークを形成し、登録企業との交流を図る。
(3)県内外のあらゆる情報を把握し、登録企業に適切に提供し、具体的な取引の成立を推進する。
(4)全国各地の展示会等に積極的に参加し、新規発注先となる企業の開拓を図る。

飯田ビジネスネットワーク支援センター

共同受注フロー

共同受注フロー


地場産業センター/工業技術センター

地場産業センター外観
(財)飯伊地域地場産業振興センター
長野県飯田市上郷別府3338-8
TEL.0265(52)1613 FAX.0265(24)0962
http://www.isilip.com
地場産業センター
地域地場産業の振興を目的に第三セクター方式で設立され、新商品開発能力育成・需要開拓・人材養成・情報収集提供などの地場産業振興にかかわる事業を行っています。

工業技術センター
精密・電機・電子・光学工業の製品の高度化や技術力向上を目指して、試験・検査・研究をする施設。ミクロン、サブミクロン単位まで測定できる各種測定器を28種類揃え、企業に解放しています。



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